コールセンターをプロフィットセンター化するためにすべきこと

コールセンターのプロフィットセンター化が進んでいます。ここでは、プロフィットセンターの基本的な定義から、コールセンターをプロフィットセンター化するための、具体的な手段についてご紹介します。

コストセンターとプロフィットセンターの違い

コストセンターとは、業務にかかったコストだけが集計され、企業の収益には計上されない部署のことを指します。一方でプロフィットセンターとは、収益とコストの両方が集計される部門のことで多くの場合、収益からコストを引いた利益を最大限にすることが求められます。

コールセンターはコストセンターなのか?

従来コールセンターは、顧客からの問い合わせやクレーム対応の窓口として、コストセンターと位置付けられることが多くありました。しかし、最近ではそうした見方も変化しています。コールセンターには顧客の声をはじめとする、貴重なデータが集まる場所です。また、問題を抱えている顧客を適切にサポートすることで、顧客満足度を高め、顧客と長期的な関係を築く重要な場でもあります。

最近では、電話対応のみを行う”コールセンター”から、SNSやチャットなど様々なデジタルチャネルでの顧客対応を行う”コンタクトセンター化”も進んでいます。

こうした背景からコールセンターを、利益を生み出すプロフィットセンターに転換しようと取り組む企業も増えています。

プロフィットセンター化によるメリットとは

コールセンターをプロフィットセンター化することで、以下のようなメリットが見込めます。

顧客満足度の向上

単純に顧客からの問い合わせに回答するだけでなく、顧客の望むチャネルでよりパーソナライズされたサービスを提供することで、顧客満足度を高めるだけでなく、顧客ロイヤリティの向上にもつながります。顧客ロイヤリティを育成することで、他社への乗り換えリスクを減らし、さらなる売上も見込めます。

コスト削減により他分野への再投資が可能

コールセンターで自動化DXを推進することで、業務時間の短縮や人件費の削減につなげることができます。浮いた費用は、利益を生み出す人材の確保や新たなテクノロジーへの投資に回すことが可能です。

NICEのRPAソリューションを導入した、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の事例では、クレームのリスクとコストを削減することで、ビジネスの他分野に再投資をすることを可能にしています。

コールセンターのプロフィットセンター化を支援する機能

では実際にコールセンターをプロフィットセンター化するために、どのようなアクションが必要なのでしょうか。ここでは、利益を生み出すコンタクトセンターの構築をサポートする機能についてご紹介します。

オムニチャネル対応

今日、多くの顧客がSNSやアプリなどデジタルチャネルに移行しており、カスタマーサポートにおいても、デジタルチャネルでのサポートを望む人は増えています。クラウド型コールセンターソフトウェアであれば、電話やデジタルチャネルを含むオムニチャネルでの対応が容易です。

AIチャットボット

よくある質問や簡単に答えられる質問は、AIチャットボットやFAQを活用することで、顧客の自己解決を促します。さらに、ボットやFAQは365日24時間いつでも利用可能にしておくことで、顧客は必要な時にすぐに回答を得ることができます。コールセンターの営業時間まで、問題を抱えて待たなければならない、という顧客のストレスを解消します。

自動化機能

応対終了後の通話記録の入力や、オペレーターがデスクトップ上で繰り返し行う作業など、1つ1つはたった数分で済むものの、それが何百人、何百日と繰り返されると膨大な作業時間となります。RPAによる単調な作業の自動化や、オペレーター業務を支援する有人型RPAを活用することで、コールセンターの業務効率化を進めると同時に、応対品質の向上も見込めます。

顧客満足度調査

優れたクラウドコンタクトセンターソフトウェアには、オムニチャネルでの顧客アンケート調査機能が搭載されています。調査項目の設定や調査の実施も簡単に設定することができ、結果を複数の方法で切り分けることができます。顧客からのフィードバックを適切に分析することで、CX向上に役立てます。

プレディクティブコール

プレディクティブコール機能は、特にアウトバンド業務で効果を発揮します。指定のリストの顧客番号に一斉にかけることができ、オペレーターが1名しかいない場合でも、何十人の見込み顧客に同時にアプローチすることが可能です。

プロフィットセンター化に欠かせないCCaaS

先に述べた機能を導入するには、多額の費用がかかるのではないか、と思うかもしれません。しかし、CCaaSを利用すれば、より低コストで容易にコールセンターをプロフィットセンター化することが可能です。

CCaaSとは、簡単にいうとクラウド型のコンタクトセンターシステムのことで、インターネット環境とパソコンさえあれば利用が可能です。オンプレミスと違い、初期の設備費用やシステムのアップデート等は不要なため、コストを大きく抑えることができます。

クラウドの場合、ピークシーズンが終わった時など、席数を減らす必要がある場合は、料金が下がります。逆にピークシーズンの時は、必要な席数だけを一時的に増やすことが可能です。CCaaSでは、使用した分だけ支払うという柔軟性に優れた価格モデルを採用しています。

現在、CCaaSをはじめとするコールセンター向けのソフトウェアは大きく進化を遂げています。テクノロジーが大きく進歩したことで、優れたCXを提供し、ビジネスの成長をサポートするソリューションが、より安価で提供され、多くの企業がその恩恵を受けることができるようになっています。

プロフィットセンター化を支援するNICEのソリューション

NICEが提供する「CXone」は、コンタクトセンター運営に必要な機能が搭載されたクラウドソフトウェアです。インターネットとPCが1台あれば、どこでもすぐにコンタクトセンターを立ち上げることが可能になります。1席から手軽に導入することができ、オムニチャネル対応RPA顧客分析など、幅広いコンタクトセンターソリューションで、一歩先を行くコンタクトセンターの構築を支援します。

NICE CXoneの特徴

  • 1席から数千席まで対応。初期費用や維持費用を最小限に
  • 電話やメール、LINEなどあらゆるチャネルに1つのツールで対応可能
  • DXを推進するための最新テクノロジーを多数搭載

NICEのサービスは、お客様の課題やニーズに応じて、柔軟に対応することができます。クラウドコンタクトセンターに興味がある方は、お気軽にご相談ください