AHT(平均処理時間)とは?

AHT(平均処理時間)とは、Average Handle Timeの略称で、コールセンターの標準的なKPI(Key Performance Indicator:重要評価指標)で、1応対を完了するまでにかかる平均時間を計測するために使用されます。AHTには以下の要素が含まれます。

  • トークタイム(エージェントが顧客と会話している時間)
  • 保留時間(エージェントが通話を保留にしている時間)
  • 会議通話時間(エージェントが会議通話状態の通話時間)
  • 後処理時間(通話終了後の処理時間)
  • 対応した総通話数

AHTはトークタイム、保留時間、会議通話時間、後処理時間の合計を総通話数で割って算出します。これらの統計情報はすべて、コールセンターのACD(Automatic Call Distribution)システムから取得します。

平均処理時間(AHT)は、コールセンターのリーダーやスタッフによって、いくつかの目的で使用されます。一般的に、平均処理時間(AHT)が低いほど、各エージェントが処理できるコール数が多くなるため、コールセンターのエージェントがより効率的に運用されていると考えることができます。また、平均処理時間(AHT)は、人員配置の需要を計算するための重要なインプットとなります。ワークフォースマネージャーは、必要なエージェント総数を計算するためにも、スケジュールを決定するためにも、このデータを使用します。平均処理時間(AHT)はエージェントレベルまで計算でき、個々のKPIとしてエージェントダッシュボード上に表示して頻繁に使用されます。

しかし、平均処理時間(AHT)の管理は、慎重に行う必要があります。平均処理時間(AHT)を短縮すると、エージェントが急いで通話終了しなければならないと感じるため、カスタマーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性があります。また、平均応答時間(AHT)が長くなることは、通話内容がより複雑で時間のかかるものに変化していることを示している可能性があります。平均応答時間(AHT)は、パズルの1ピースではありますが、全体像ではありません。コールセンターの全体を把握するためには、包括的なレポートと分析が必要です。

NICEがお手伝いできること

NICE CXoneは市場をリードするコールセンターソフトウェアです。世界中のあらゆる規模の何千ものお客様に利用され、優れたカスタマーエクスペリエンスを常に提供できるよう支援しています。CXoneは、コールセンターでの平均処理時間の管理と、重要なシフトやスケジュールを決定するためのインプットとして使用するために必要なツールを提供します。CXoneは、企業がコール(またはコンタクト)センターの運営を総合的に支援するために設計された、クラウドネイティブな統合されたアプリケーションスイートです。 CXoneには、以下のような機能が含まれます。

オムニチャネル・ルーティング

デジタルおよび音声チャネルにおいて、エージェントがプロアクティブかつ生産的に顧客対応ができるよう支援するルーティングおよび応対管理機能を提供します。これには、着信呼自動分配(ACD)音声自動応答(IVR)、応対チャネル、プロアクティブ・アウトバウンドダイヤラーが含まれます。

*関連製品:AIルーティングIVR(自動音声応答システム)

ワークフォース最適化

従業員の自己成長を促し、品質管理の効果を増幅してカスタマーエクスペリエンスを向上させ、労働力の効率化を促進することで、チームの潜在能力を引き出します。これには、ワークフォースマネジメント(WFM)、品質管理(QM)、レコーディング、パフォーマンスマネジメント(PM)などが含まれます。

アナリティクス

データの関連性、利用しやすさ、実用性を高め、計測可能な改善を推進し、顧客が受けるオムニチャネル体験を理解することで、洞察から結果につなげます。これらのソリューションには、インタラクション分析顧客調査レポート、パフォーマンス管理などが含まれます。

*関連製品:顧客分析

CXoneには、市場の主要なCRMおよびUCaaSソリューションとのすぐに利用可能な連携も含まれています。これらの連携により、あらゆる規模の企業においてカスタマーエクスペリエンスを向上させることができる包括的なコールセンターソフトウェアソリューションが提供されます。